ビブリオバトル⑦『エディー・ジョーンズ コーチングとは信じること』

 

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「 コーチングとは信じること」

 この本は、元ラグビー日本代表ヘッドコーチのエディージョーンズ氏とライターの方との対話が記録されている本だ。

 

 その対話の内容は、ジョーンズ氏がどのように選手と向き合い、選手一人ひとりの能力を引き出したのかという内容が記録されている。

 

 この本の中でキーワードは「コーチングとはアートである」という言葉だ。 

この言葉は、本の中でたびたび登場する。

 

 いったいどういう意味のなのか。

それは、「選手一人ひとりにとって何が必要なのかを見極めるのがアート、選手個々の能力を引き出すためには、どのようなコミュニケーションを引き出すべきなのか、それがアート」だと。

(本書より一部抜粋)

 

 本書はこの言葉の説明に一冊書かれているようなもので、ジョーンズ氏の選手へのアプローチの具体例が数多く載っている。

 私はこの言葉に一番心が惹かれた。

 

 その理由は、「自分が同じ言葉を使って話しても、異なる人が聞けば、全く異なる反応をする、それはその言葉を言うタイミングと相手の精神状態も大切だ」ということを実生活の中で感じていたからだ。

 

 その部分に悩んでいたからこそ、この言葉に惹かれたのだと思う。

 

 例えば、誰かを好きになったとする。

その時、相手は何を考えてるのかな?

楽しいかな?苦しくないかな?と考えると思う。

それは、相手にとって一番良い状態にしてあげたいと思うからだと思う。

 でも、それはとても難しい。正解はないし、好きな人ほど感情的に考えてしまうからだと思う。

 

 その時の思いと今回ジョーンズ氏が言った言葉

選手一人ひとりにとって何が必要なのかを見極めるのがアート、選手個々の能力を引き出すためには、どのようなコミュニケーションを引き出すべきなのか、それがアート」がマッチして惹かれたのだと思う。

 

 日常の中で相手にとって何が必要なのかということを考えることは多いと思うし、今回例に出した「誰かを好きな時」でも自分の考え、行動を作る良いきっかけになる言葉がこの本にちりばめられている。

 

 「コーチングとはアートである」というキーワード、その具体例を自分なりに消化するだけでもたくさんの発見があり、

読み終えた後に日常の何かが変化する本と思う。